エストレヤの中古車選びについて。年式ごとの違いや見分け方、注意点

エストレヤは1992年から2017年まで売られ続けた息の長いモデル。

中古車を買おうと思った場合、とても多くの選択肢があります。

 

このページでは、エストレヤに興味がある人に向けてそれぞれの目的に合った年式を紹介しています

ぜひバイク屋さんへ行ってお気に入りの一台を見つけてください。

エストレヤ中古車選びの第一歩。キャブレターかインジェクションか

年式紹介の前に、キャブ車とインジェクション車の使い勝手について紹介します。

このページを見る方には初めてバイクに乗るという方もいると思うので。

エストレヤは初心者が選ぶ一台としてもピッタリなバイクですからね。

 

キャブレター車は発進までに時間がかかる

  • 発進に数分かかることがある
  • その発進の儀式がバイク乗ってる感あり
  • バッテリー切れでもどうにかなる
  • 扱えるバイク屋が多い

キャブレターは電気をつかわず機械式でエンジンにガソリンを送る装置です

そのため、バッテリーが切れている時でも色々な工夫でどうにかバイクを走らせることができます。(簡単ではないですが)

 

また、長年愛されてきた形式のため、国内のほとんどのバイク屋さんが修理に応じてくれます。

 

デメリットはエンジンのかかりが悪いときがあること。寒い日や長期間放置したあとは発進まで結構時間がかかります。

エンジンのかかりが悪いときはチョークという装置を使うなどしてどうにかエンジンがかかるよう格闘するわけですが、急ぎの時などにエンジンがかからないとちょっと面倒ですね。

ですが、その面倒さを楽しみと感じる人も多くいます。

エンジンがかからない時にどうすればいいのか、それを経験を重ねるにつれて対応できるようになっていく。

そこにバイクを理解する楽しみがあるんです。

 

インジェクション車は優秀な普段使いバイク

  • またがってセル押せば即発進
  • 気圧や気温の変化に強い(エンストしにくい)
  • 燃費が良い
  • 時々インジェクションの苦手なバイク屋さんがある

インジェクションは、バイクに内蔵されたコンピュータがエンジンにガソリンを吹き付けるシステムです

コンピュータが外気を感じ取りながらその時その時の最適な量のガソリンを使ってくれるので、燃費は自然と良くなります。エンストも起きにくくなります。

 

外気に対応するということは、寒い日の発進もスムーズにできるということ。

エンジンが完全に冷えている状態でも、セルモーターをぽちっと押せば一瞬でエンジンがかかります。

急いでいる時やちょっと近くのコンビニまでというような使い方をする時は、すぐに乗り出せるのは魅力的ですね。

 

インジェクションはここ20年ぐらいの技術なので、まれにインジェクションの修理が苦手なバイク屋さんがいます。(さすがにもう少ないとは思いますが)

 

キャブレター車は生き物、インジェクション車は乗り物

自分の感覚としては、キャブ車には生き物を扱っているような魅力が、インジェクション車には便利な乗り物としての魅力があると思います。

 

この辺の好みは完全に人それぞれ。

選ぶ基準を作るとすれば、

  • 趣味の乗り物とするか
  • 完全な普段使いの移動手段か

という視点で考えるといいです。

趣味であればどっちでもいいのですが、乗り物として割り切るならインジェクションを選ぶのが後々幸せかなと思います。

 

キャブレター系エストレヤの中古車選び

エストレヤ(1992年~1999年)

  • 前後別サドルシート
  • ディスクブレーキ
  • スピードメーターのみ

最初期のモデルです。

恐らく相当な走行距離のバイクが多いでしょう。

 

当然それなりに故障&修理が発生しますので、そこに魅力を感じられる人向けです。

 

エストレヤRS(1995年~2006年)

  • 前後一体のダブルシート
  • ディスクブレーキ
  • ハンドルバーの形が他と異なる
  • スピードメーターのみ

他モデルとの差別化はハンドルバーの形。

ローハンドルなので、またがってみると若干前傾姿勢になります。

 

ダブルシートとサドルシートはデザイン的に好みが分かれる所です。

 

エストレヤカスタム(1996年~2006年)

  • 前後別サドルシート
  • ドラムブレーキ
  • スピードメーターのみ

ドラムブレーキ車です。

ディスクブレーキがキキー‼と効くのに対し、ドラムはプシューと穏やかに効きます。

当然制動力は低いですが、その分乗り味は穏やか。

そういうブレーキングがしたい人向けです。

 

エストレヤRSカスタム(1996年~1999年)

  • 前後一体ダブルシート
  • ドラムブレーキ
  • スピードメーターのみ

特徴を見てわかるとおり、RSとカスタムの真ん中という感じのモデルです。

残念なのは高年式がないことですね。

ダブルシート&ドラムブレーキのキャブ車が欲しい人はこれがピッタリなのですが。

できるだけ走行距離の少ないものを選んでください。

 

インジェクション系エストレヤの中古車選び

エストレヤ(2007年~2013年)

スピードメーター&タコメーター

前後一体ダブルシート

前輪ディスクブレーキ&後輪ドラムブレーキ

インジェクション車にはタコメーターがついています。

エンジン回転数がわかるので運転がしやすいですよ。

キャブ車の「回転数はバイクが音で教えてくれるんじゃい!」ってノリも嫌いじゃないですが。

 

ブレーキは制動力のディスクとだるだるなフィーリングのドラムを両方味わえます。

 

↓2009年式のエストレヤで北海道の海岸線を走りました。
エストレヤで北海道をソロツーリングした体験談

 

エストレヤ(2014年以降)

  • スピードメーター&タコメーター
  • 前後一体ダブルシート
  • 前輪ディスクブレーキ&後輪ドラムブレーキ
  • 低中速でのトルクが強化されている

インジェクションは2014年モデルからエンジンにテコ入れが入りました。

もともと低速での運転が魅力のエストレヤですが、さらに低速のトルクが強化されています。

 

エストレヤの魅力は低回転でのトコトコ感ですので、このモデルはエストレヤの面白さを存分に味わうことができます。

 

中古エストレヤ選びの注意点

インジェクションモデルのエストレヤを選ぶ際に一つ注意が。

インジェクション初年度である2007年製エストレヤだけは、できるだけ選ばないでください。

 

理由は故障トラブルの頻発です。

エストレヤ用にセッティングされ搭載されたインジェクション用のコンピュータ(ECM)の設定が極端だったことから、低速域でのエンストが多発したのです。

 

当時の様子については検索するとユーザーの声がたくさん出てきます。興味のある方は調べてみてください。

 

エストレヤの中古車選びについての個人的な意見

自分なら2014年以降の中古車を選びます。

エストレヤは軽く載りやすいバイク。普段使いに適しています。

そこでインジェクションモデルを選ぶことで、またがった瞬間走り出せる極上の普段使いバイクとして使い倒すことができます。

エストレヤの長所を最大限に活かせるというわけですね。

 

もちろん、キャブもいいんですよ。

自分は以前ゼファーχというキャブ車に乗っていましたが、走行中の独特のエンジン挙動は今でも忘れられません。

 

エストレヤにしろゼファーχにしろ、なんで自分はこう良いバイクを売っちゃうんだろうなぁ。

 

エストレヤの中古車を探そう!

このページを通してエストレヤ乗りが一人でも多く誕生することを願っています。

近所にバイク屋があれば、エストレヤがあるかどうかチラっと見てみて下さい。

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