知育・学習

リビング学習のすすめ。ADHD傾向の強い子が家庭で勉強する方法

リビング学習 ADHD

自分は現在35歳のADHDです。

小さな頃から今に至るまで、「努力」というものを行った試しがありません。

大学入試であろうが教員採用試験であろうが、全て無勉強で突撃してきました。

かわいそうおばさん
かわいそうおばさん
あら〜ちゃんとやればもっと上いけるのにねぇ
タビ
タビ
いや、努力しなかったんじゃなくてマジでできないんですよ。ほんと。

 

余談でした。

そんな自分ですが、小中学校の頃はわりと真面目に勉強していました。

義務教育段階の基礎学力だけでも身についていたからこそ、自分は今までどうにか生き延びてこられたんだと思っています。

さてさて、努力が極端にできない自分がどうにか基礎学力を身に付けることができた理由、それがこの後お話しするリビング学習です。

リビング学習とは

毎日のお勉強をリビングの食卓等で行う学習スタイルです。

子ども部屋の学習机は使いません。

宿題、自主的な勉強、それら全てをリビングで行います。

 

メリットは大人が同じ空間にいること。

その状況であればサボろうと思ってもサボれません。

わからないことがあれば大人に質問することもできます。

子どもの小さな達成を近くの大人が褒めることもできます。

 

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食卓学習に対する批判

リビング学習というワードでGoogle検索をかけてみました。

すると当然批判がありました。

批判の内容は大体こんな感じです。

  • 照明が学習向きじゃなく目に悪い
  • 親の負担
  • イスの高さが合わない
  • 親がテレビ見れない
  • 親が否定語を連発し子どもの学習意欲が下がる
  • 子どもが集中できない
  • リビングが汚れる

照明やイス

これらは工夫次第でどうにかなりますね。

姿勢や視力に影響するので、リビング学習を行う場合は配慮したいところです。

 

親の負担

たしかに子どもが勉強しているとその間親がテレビを見ることはできませんね。

リビングが散らかることにストレスを感じる方もいると思います。

また、子どもの勉強を見るからには親も教え方を学ばねばなりません。
否定語を連発するような教え方では逆に子どもの意欲に悪影響を与えてしまいます。

リビング学習は大人にもある程度の我慢と学びが求められるものです。

 

子どもの性格と合わない

子どもによっては人がいると集中できないという子もいるでしょう。

その場合はリビング学習は無理ですね。その子にあった勉強方法を選ぶのがいいと思います。

 

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それでも自分がリビング学習を進める理由

ここからが本題。

今いろいろとリビング学習のデメリットを並べましたが、自分はそれでもリビング学習をオススメします。

ADHD傾向の強い子どもに最適

リビング学習はADHD傾向の強いお子さんに向いていると自分は思います。

その根拠は実に単純。自分自身が子どもの頃、リビングでは勉強していたのに自室となると全く勉強しない子だったので。

そんな過去の経験からリビング学習がADHD向きの勉強法であると信じています。

 

ある程度の緊張感が勉強を維持させる

なぜ自分はリビングだと勉強したのか。

これもまた簡単で、人(大人)に見られていたからです。

 

努力できない人間が努力するためには、一定の強制力が必要なんです。

好きなことであれば強制力なんていりません。どうとでも没頭します。

でも、当時の自分にとって勉強は基本的につまらないもの。正直ゲームの方が楽しい。

なので自室で勉強しようとすれば5秒でゲームボーイに手を出していたというわけです。

そこは我慢できません。

 

リビングの食卓に勉強道具を並べ、

「見ているよ」

というメッセージを送る大人がいるだけで、自分は勉強できました。

集中していたかどうかは微妙ですが、とりあえず与えられたタスクを嫌々こなすことはできていました。

ADHDの子が興味のもてない作業に取り組むためには、何かしらの強制力が必要です。

 

少しやらせてすぐ褒めるスモールステップ学習

強制力強制力言いましたが、これだけじゃ只のスパルタ。

いずれ子どもの勉強に対する姿勢が「つまんねぇ」から「絶対ヤダ!」に変わり、余計にしんどい局面を迎えてしまうことでしょう。

 

そこでリビング学習のもつもう一つのメリット、

「ほめる」

を使います。

 

学校教育の世界には基本中の基本技術として「スモールステップ」という考え方があります。

例えば子どもにやらせたい勉強がABCの3つあったとします。

「AとBとCが全部できたらこっち持っておいで!全部できたね!100点!」

これが通常の指導。

ここでスモールステップの考えを強くすると、

「Aができたら持っておいで!お!できたね!すごい!じゃあ次Bできたら持っておいで!」

となります。

 

前者、ABCを一度に持ってこさせるやり方だと、B辺りでわからなくなった子は成功体験を得られないまま失敗だけして終わっちゃうんです。

スモールステップであれば、Aをクリアした段階で一度評価される。そして成功体験をもった状態でBに取り組み、そこでわからなければBのことだけを聞けるんです。

 

更にスモールステップを強くしていくとこうなります。

「Aができたら持っておいで!お!Aをやろうとしてえんぴつ持ったのか!えらい!」

ここまでくるとかなり極端な例ですが、実際勉強が嫌になった子はえんぴつを持つことすら拒絶します。そういった子にも成功体験を与えられるのがスモールステップの考え方です。

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スモールステップの指導はこまめな評価と指示が必要なので、大人が近くにいる必要があります。

リビング学習であれば大人が近くで教えることができますので、小さな目標設定をしてそれを褒める、子どもの尊厳を守りながら意欲を育てる家庭学習が可能になるのです。

 

自分はリビングでもわりと放置されていたのでこの辺の工夫はしてもらえませんでしたが、勉強が苦手だった弟は母親からだいぶこの方法で指導を受けていましたね。

 

ADHDの子どもと自尊心

スモールステップがADHDの子どもに必要な理由。それは自尊心の育成です。

ADHDの子どもはその特性から他の子よりもかなり多くの回数失敗をしています。そして理解のない教員にあたってしまうと、必要以上に叱られ怒鳴られを繰り返してしまうことになります。

失敗ばかりがあまりにも続いてしまえば、

「どうせ俺はだめなんだ」

「どうせまた失敗する」

こんな思考が子どもの頭の中を支配します。

そしていざ何か失敗をすれば一気にパニックになりふさぎ込んだり逃げ出したりしてしまうようになります。

 

だからこそ、ADHD傾向の強い子どもは診断未診断に関わらず自尊心を守る工夫がされるべきなんです。

失敗をできるだけ遠ざけ、少しでも成功体験を感じさせてあげる。

それが必要です。

 

 

自分はもう35歳ですが、今でも何か失敗すると一気に思考も手先も精度ががた落ちになります。

冷たい言葉や大きな声で叱責されると全身から汗が出てしばらく何もできなくなります。

人に笑われると逃げます。

子どもの頃に刺さったトゲを大人になってから抜くことはできないんです。

子どもの心にトゲが刺さりそうになるたびに、それを払ってあげたり抜いてあげたりする大人が必要なんです。

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まとめ

リビング学習が全ての子に最適な指導法であるとは言いません。

ですが、ADHDの子にとってはもしかすると1つの光になるかもしれません。

高校入学以降リビング学習を辞めた瞬間見事に堕落した自分ですが、こうしてどうにか生き延びてこられたのは小中学生時代の基礎学力が身についていたからだと思います。

職業選択、自尊心、基礎学力。

これらをクリアすることができれば発達障害者は幸せになれます。

自分は左の2つでガクッと失敗しちゃいましたが、せめて学力だけでも人並に得られただけ幸せ者なんでしょう。

この記事で世界のどっかの幼いADHDと家族が救われればいいなぁって思います。