小学校教員は教職員組合に入るべきか?30代離職組元教員の結論

小学校教員の仕事を始めると、「組合に入りませんか?」という声が必ずかかります。

はたしてその声に従うべきか?拒否するべきか?

このページでは「組合には加入するべきなのか」という疑問について、自分が12年の勤務経験の中で見出した結論を語りました。

実際のところ組合にも色々ありますので、ここに書かれている内容は土地や組織によって違ってくる部分もあると思います。あくまで自分が個人として見聞き体験してきた組合の話ということで。

小学校教員は教職員組合に入ったほうが良い

自分の結論は「組合は加入したほうがいい」

月に5桁取られる組合費、時々開かれる組合の会議への参加などデメリットとなる負担もあります。それを考えてもやはり加入するべきです。

 

組合加入の目的は教員を長く続けるため

加入すべき理由は自分が教員を長く続けるためです。

教員としての人生を長い目で見たとき、組合加入によってもたらされるメリット達は間違いなく自分を守ってくれます。

 

教員の仕事は楽しく充実したもの。ですが、自分が教員を辞めてしまいたくなるほどの余計な圧力やストレスがどこかで必ず降り掛かってきます。

それらの余計な要素は個人での解決は困難であり、それを解決できるのが組合の存在です。

 

若手時代は組合の必要性を感じられない

「嫌な校長に当たってしまったら相談してください」

「多すぎる仕事に押し潰されそうになっていませんか」

組合が重要視するこのような言葉、若いうちはなかなかそのありがたみがわかりません。

自分がそうでした。

 

教員頑張るぞ!必死に働くぞ!プライベートなんていらない!

こういう意識でいられる間は、組合のメリットの必要性はわからないんです。

 

組合が必要になるタイミングとは

ライフステージが進んで結婚や育児が発生したとき。

運悪くひどい校長に当たってしまったとき。

自分のそれまでの働き方ができなくなったり、それまでの働き方を全否定されたりしたとき。

 

そこで初めて教職員組合の必要性が出てくるんです。

そういう未来があるんだと見通したうえで、教職員組合には入っておくべきだと自分は考えます。

 

小学校教員が教職員組合に入るメリット

教職員組合に加入する理由は当然メリットを得るため。

加入によって生まれるメリットについて、自分1人で思い出せる分だけ羅列します。

校長の問題発言に対する抑止力を担ってくれる

教員としての望みは担任した学級の子ども達の今と未来が幸せであることだと思います。

しかし、管理職や行政の望みはそうでない場合があるのです。

 

では管理職や行政は何を望むのか。

数字です。

「我々の学校(自治体)は仕事をしています!成果を出しています!」

と言いたいために、学級や学年、学校全体に対し、ありとあらゆる数字の向上を求めてくるのです。

そこに子どもと保護者の幸せを願う姿勢はありません。

 

組合はそれらに対する抵抗勢力となります。

一見アホらしく見える組合教員VS管理職の言い争いですが、その根底には子ども&保護者が大事か数字&メンツが大事かという価値観の綱引きがあるのです。

あなたが管理職から数字向上を狙った無理難題を押し付けられそうになった時、組合はそれに文句を言う助けとなってくれます。

 

この件、管理職はかなり個人差がありますが、行政は議会に突かれながら数字を追う仕事ですから無理もありません。そういうものだと思って教員側は自分の身を守る方法を備えておくべきです。

 

仕事量を調整する仲間であってくれる

教職員組合は基本的に皆での定時退勤を目指します。

そのために、抱える仕事量に不公平が出ないよう一般教員同士で調整を図ろうとします。

 

調整しようとするこの動きは、いつまでも働き続けたい若い教員にとっては邪魔くさくも滑稽にも映ります。

が、教員の仕事に生活の全てを賭けられるのは独身の間だけ。

自分の生活に「制限時間」が発生する日は必ず来ます。

5時に保育園に行かなければならない!あと20分しか仕事ができない!

その時期はいずれ訪れるんですよ。

その立場になった時、組合が進めようとする「仕事の取捨選択とシェアリング」の活動は間違いなく助けになってくれます。

 

自分がこの事実に気づいたのは34歳のことでした。

 

転勤する際の要求を出せる

組合を通して転勤に関する要望を出すことができます。

転勤に関する要望は、雇用主である都道府県教育委員会が全教員に対して聞き取りをします。

ですがそれだけではなかなか自分の願った通りのキャリアにはなりません。

 

組合が行う人事交渉は先生方のキャリアや成長を意識しただけの人事ではありません。

家族の問題や健康の問題など、生活面なども考慮に入れたものになります。

 

ただの書類仕事ではなくある程度の情に則って交渉を進めるため、行政だけに要望した場合とは違った結果を得ることができます。

 

余談。管理職に時間泥棒が多い理由

管理職の中には熱血教師を求める人、いつまでも働く人を求めると言うタイプの管理職が一定数います。

なぜそう言う人が生まれてしまうのか。

なぜ管理職に多いのか。

 

それはその管理職がヒラ教員時代に家庭を捨てて仕事ばかりしていたからです。

保育園の迎えとか絶対やってませんよ。自分もかつて上司に「俺は深夜まで働いてたぞ。仕事に命かけないで家に帰ったら学級の子どもたちに申し訳ないと思わないか?育児なんて嫁に任せるものだぞ。」な~んて怒られてましたし。

こんなだから時間の大切さがわからないんです。もちろん、多くの管理職は理解のある人達ですが、世の中にはどうしても上の例のようなクズがいます。そしてなぜかその糞ジジイ達は自分がやってきた働き方を成功体験としてデカデカと語り次の世代にも強要してくるのです。

 

その手の管理職は特に男性教員に対して熱血教師化を求めてきます。

男なんだから働け!子どもは女任せ!

と言うやつですね。

バカです。

さっさと現場から退場してどっか別のとこで威張ってほしい。

「俺は仕事に命を賭けたんだ」とスナックのママにでも金払って聞いてもらえばいいんですよ。どうせ家族は話聞いてくれないでしょうから。

 

小学校教員が組合に入るデメリット

組合加入にはデメリットもあります。

自分が業界で12年働く中で感じた、見た、聞こえたデメリットを書き出します。

 

組合費がかかる

自分が勤務していた地域の組合費はおおよそ1万円程度でした。

年齢や職階によって違っていましたが大体その程度です。

 

まぁ安くない金額ですよね。

特に結婚して1馬力で働いている先生にとっては相当キツい金額だと思います。

自分はこの金額に関して嫁に満足な説明をすることができず、最終的に組合を脱退しました。

教員の場合の組合の恩恵は一般企業に比べ感覚的な部分が多く、なかなか説明しにくいので。

今考えれば組合は脱退すべきではなかったかなぁと思っています。

 

管理職に睨まれる

抵抗勢力に所属するわけですから、当然管理職には睨まれます。

最低限以上の助けを管理職から得ることは難しくなるでしょう。

 

その分、組合員達からの助力を得ていくことになります。

トップダウンの関係が薄まり、横の助け合いが増えるイメージです。

 

組合の考え方に同調しなければならない

細かい考え方は先生方それぞれにあり、組合員同士でもそれについて何かを強制し合うことは少ないでしょう。

しかし、「仕事を分け合う」「4時半に帰ることを目指す」といった組合活動の根本に関わる部分については、そこから逸脱することは難しくなります。

 

例えば仕事を抱え込みそれを全て自分でやらなければ気が済まないという性分の人に対しては、もっと人を頼れと声がかかるでしょうし、

連日夜遅くまで仕事をしている人に対しては、もっと早く帰れる工夫を考えようと手が差し伸べられます。

 

その辺はある程度同調しなければなりません。

 

教職員組合への加入は小学校教員人生を守ることになる

組合の存在が助けとなるのは、

  • 自分が結婚し育児を始めた時
  • 管理職からの無理難題が強まり仕事へのやる気が折れそうな時

といったライフステージの進みや管理職との相性による部分が多いでしょう。

ライフステージが進むのはもちろんのこと、残念な管理職との出会いもまた教員人生の中では高確率で訪れるものです。

 

若いうちから組合に加入しプライベートのある生活の必要性を知るのも良いでしょう。

最初は非組でありつつも教員人生のどこかで必要性を感じ組合加入をするのも1つのパターンです。

いずれにせよ、どこかのタイミングで組合が必要になる時期は来ると思います。

 

余談になりますが、自分は若いうちは組合の考え方に気持ち悪さを感じ、24時間働けます!という意気込みで仕事をしていました。

そして20代後半に手本としていた先生方の誘いで組合に参加。

考え方にあまり同調しない、不良組合員として籍だけ置いている感じでした。

 

で、結婚してしばらくして金銭面を理由に組合を脱退。

 

その後どうなったかというと、

 

 

退職しました。

管理職によるパワハラが大きな理由です。

 

なんとも露骨な結果ですね。

あの時もし組合を続けていたら、ひょっとすると自分の教員人生は多少変わっていたのかもしれません。

もちろんそれでもダメだったかもしれませんが。

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