高嶺とサンペールの件で一つ思い出した小説があった。野沢尚の「龍時」。日本の高校生がスペインに行って揉まれる話。
ある試合で相手SB(ロベカルだったかな?)を抜いたら報復的にタックルくらって怪我する場面があって、スペインのサッカーは闘いだって表現が作中何度も繰り返されてた。
— Tabi@コンサ・北海道 (@Tabi_consa) August 2, 2020
今回の件はその風土とはまた違った話だと思うけど(あんなのサッカーにあってたまるかw)。
スペインのサッカーは決して華麗な世界じゃなく闘牛のような強烈なプレッシャーの中での刺し合いなんだってイメージがある。あの小説の影響。
かなり綿密に取材したらしく面白い。作者死んで未完なのが残念。— Tabi@コンサ・北海道 (@Tabi_consa) August 2, 2020
2020年8月4日現在、Twitterで大騒ぎになっている我らがコンサドーレ高嶺くんと神戸のサンペールの件。
この件について自分でツイートをしたり、他のサポさん達のツイートを読んだりする中で、ふと一つの小説を思い出したんです。
野沢尚さんの「龍時」。もう10年以上前の本です。サッカー小説としてかなり面白く、当時は新刊が出るのを心待ちにしてました。まだ大学生だったなぁ。
サッカー関係者も結構読んでたみたいですよ。全部で3巻あるんですが、2巻目か3巻目の本の帯は森岡隆三でした。読んでいるだけで試合の状況がしっかりイメージできる、と太鼓判コメントだったと記憶してます。
1巻は「日本サッカーへの失望、スペイン渡航」。
2巻は「スペインへの適応と活躍、日本人としてのアイデンティティの葛藤」。
3巻は「日本代表としてのリュウジ、代表監督の重責」。
実在の選手がかなり出てきます。ポッと出てくるだけじゃなく、普通に喋ります。小説の舞台で動く選手たちの姿はリアル世界のイメージそのものでクスッとくる場面も何度もあります。
サッカー選手もうなる緻密な試合描写や選手の心理描写。そのリアリティを出すために一体どれだけの取材を重ねたのでしょうか。
徹底的な取材が土台となっているこの物語は、きっとサッカーを知る人であればあるほど楽しめるんじゃないかと思います。海外サッカー派か国内サッカー派かは多分あまり関係ない。
「2000年代の中頃かぁ、どんな選手が国内に海外にいたかなぁ」
ロベカル!リバウド!マルコスアスンソン!ホアキン!
大久保嘉人!土肥先輩!
なんて想像できるぐらいの人は必読です。でも若い人でもきっと楽しめる。そんな物語。
スペインサッカーとかこの頃のベティスとかセビリアダービーとか好きな人も読みましょう。スペインのサポーター文化も描かれてて面白いですよ。(取材ほんとすごい。絶対現地で体感しなきゃ書けない内容)
当時自分は新刊を紙媒体で買って読んでいました(というか紙しかなかった)。
今なら電子書籍化されてるんじゃないかな?と思い調べたところ、すぐに見つかりました。
3冊目が出た後に作者が亡くなってしまった(自殺でした。何故…)ので、全3巻です。区切りはついているので尻切れトンボにはなっていません。大丈夫です。リュウジ達のその先のサッカー人生はとても見たかったですが。
この小説「龍時」シリーズはAmazon商品ページを見てもらえば分かる通り、kindle unlimitedの対象になってます。月額980円で雑誌やコミック、小説やビジネス書なんかが読み放題になるサービスです。
もちろん全部の雑誌や本が対象かというとそうではなく…雑誌こそそれなりに網羅されてるものの、書籍系はあまり人気本は対象になってない感じです。
龍時が対象になってるのは古い本でありながら人気作だったからなのでしょうね。
面倒じゃなければkindle unlimitedの1ヶ月無料体験で読んじゃうのが一番安いです。0円。普通に電子書籍で買い揃えると1500円超える計算なので。
自分はAmazon信者なのでkindle unlimitedにも加入してます。便利ですよ。少なくとも損してる感じは無し。興味がある人はついでに色々調べてみてください。
コメント