小学校の劇指導で子供たちが喋るセリフのボリュームを大きくする方法をいくつか書き並べました。
精神論も大切な要素。ですがその他にできる工夫はないか?指導者側がしてあげあれることを整理してみます。
動きとセリフを分ける
低学年向け。動きとセリフを別々にやらせます。
自分がしゃべる番がきたら、動いてからしゃべる。もしくはしゃべってから動く。
子供が「動く」「しゃべる」という一つ一つの動作に集中できるため、声が大きくなることが期待できます。
代表的なのは「セリフを言うときは一歩前へ出る」でしょうか。
これには今誰がセリフを言っているのかが保護者にも伝わりやすいというメリットもあります。
ビデオを見せる
劇練習をビデオに撮り、子供たちに見せる。劇的に効果が出るので一度はやっておくと良いです。
子供、特に低学年はなかなか自分のことを客観視できないもので…
そんな子供たちにビデオを見せてあげれば、「え?俺ってこんなに声出てないの!?」と気づかせてあげることができます。
ビデオを使った反省を教室でやることは、貴重な体育館練習の時間をフル活用できるという意味でも有効です。体育館での劇練習ってなかなか時間がとれないですからね。
舞台の前側に立つ
セリフを言う子はできるだけ舞台の一番前ギリギリに立たせます。
舞台の奥側は幕が多く、それらに声を吸われてしまうんですよね。
舞台は箱のようになっており、そこに声がこもってしまう。箱から出て広い体育館の中で話すイメージでやれば、声は不思議と通る声になりますよ。
フロアに降りる
舞台だけで劇をするのではなく、体育館の床に降りてしまう。
これがなかなか有効です。
舞台の最前列に立つのと同じで、やはり声が体育館中に通るようになるんですよ。
劇は舞台の上だけで2次元的にやるのではなく、3次元的に行う。そういうイメージで台本を組み立てると良いです。
台本に喜怒哀楽マークを書き込む
これは個別指導として。
子供に渡した台本に「喜ぶ」「怒る」「悲しむ」「楽しむ」のマークを書いてあげます。
漢字で書いてもいいですし、顔文字っぽく書いてあげるのもよし。
なかなか声が通らなかったり感情がこもらなかったりする子に対しこれをやってあげれば、思いのほか大変身してくれます。
小さな声を怒らない。大きな声が出るよう教える
「もっと大きな声を出せ!」
ではなく、
「こうすれば大きな声が出るよ!」
と教える。
怒るのではなく、教える。
今回の話は劇練習の件でしたが、全ての教育活動においてこれは当てはまると思うんです。
おしまい。
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