小学校教員が休職退職するタイミングについて。手遅れになる前に

教員が休職や退職を決断するタイミングについて、持論を紹介している記事です。

このページを訪れる方はもれなく結構追い詰められている感じかと思いますので、教員退職組として真面目に語りますね。

小学校教員が休職退職すべきタイミング

まず自分が考える結論から。

体か心に異常を感じた時。

異常の基準は自分で心身の変化不調を制御できない状態。

これが自分の思う教員が仕事から離れるべきタイミングです。

 

例えば、今までは夜寝れていたのに最近明らかに寝れない日が続いている。これは体の変化です。

そして「寝たいのに寝れない」ということは、体の異変を自分でコントロールできていない状態です。

職員室に座っていると心臓が速く動く。汗が出る。日曜日の夜が怖い。

これらを自分で制御することはできません。

自分が汗を出そうと思って出したんじゃない。体が心が勝手に反応している状態です。

 

経験則ですが、自分はこの状態に陥って初めて自身がおかしくなっていることに気づきました。

家族や同僚が異変に気づくのもこの頃です。仕事をまともにこなせる状態ではありません。

 

繰り返します。

心身に異常が出てそれを自分で制御できない時。

それが教員が休職退職に踏み切るタイミングであると自分は考えます。

 

不調の原因は人間関係。休職退職で環境を変える

自分の不調の原因が何なのか、皆さんもうきっと把握していることと思います。

子供、保護者、同僚、上司。いずれかの人間関係ですよね。

その原因ってこのまま我慢を続ければ無くなりますか?

自分の努力次第で無くなりますか?

無くなりませんよ。むしろ悪化する一方です。

 

少なくとも年度が変わるまでは教員の人間関係に変化はありません。

年度が変わるその日まで耐えようと思っても、その間に刻一刻と目に見えないダメージは蓄積していきます。

そしてそのダメージは仕事のパフォーマンス低下を生み、そのことがまた余計に自分を苦しめていくことになります。

 

我慢したところで誰も幸せにはなりません。

 

身体の不調は医師の診断材料

心身が変な動きをしていて自分でそれを制御することができない。

この段階まで来てしまうと、メンタルクリニックを受診すれば診断書を書いてもらえます。

自分はそれを知りませんでしたが。

退職後、別件でメンタルクリニックを訪れた際に担当医師から教えてもらったことです。

「何で休職にしなかったの~!その状態なら書いてあげたのに~!」

という感じで。

 

どこのメンタルクリニックも同じかどうかはわかりません。

ただ、体が無意識にネガティブな作用を起こしていてそれが継続されているという事実は精神科医に言わせるとアウトだとのことです。

 

【体験談】止まらない涙、脳を埋め尽くす自殺願望

ここまで文章を書いていて、勝手に涙が流れてきました。

もう退職して半年が経つんですけどね。

負ったダメージは回復していないんですよ。

事あるたびにこうしてぶり返すんです。

 

自分が感じた心身の異変ですが、まず体では「涙が勝手に流れて止まらない」という作用が起きました。

学校の廊下を歩いている時、トイレで用を足している時、突然涙が流れて止まらなくなるんですね。

何かを連想したとかそういう感じではありません。突然流れるんですよ。

 

これ、信頼できる友人に打ち明けた時はひどく心配されました。

「俺さ、今まで休職した人何人も見てきたけど、それ言った人は遅かれ早かれ休職したよ」と。

 

そして心の方では、何か課題を解決しようとした時にその結論が全て「自分の死」になるという歪んだ思考回路が脳内にできあがってしまいました。

 

実例を1つ上げます。

「もっとがんばればできる!あなたの力ならもっと組織に貢献できる!期待している!結婚して子供もできたんだからこれからも家族を養っていかなきゃな!!」

と校長に言われた時、自分の頭に浮かんだのは次のような思考回路でした。

 

「俺はもうがんばっても無理だ。」

「なんで組織に貢献しなきゃいけないんだ。貢献する相手は子供だ」

「組織組織うるさいクソ校長のお前になんて期待されたくないよ」

「でもここで頑張って組織に貢献して上司に好かれないと家族を養えないのか」

「でももうその努力はできないな。疲れた。」

「じゃあ俺が死んで保険金を残せば家族は一時的にでも養えるし俺もこの苦しみから開放されるじゃないか。簡単な話だ。」

 

筋は通っていますよね。

要は自分の命をとことん軽視する方向に心が行ってしまったんです。

そして苦しみから逃れたいという願望も合わさり、たどり着く結論はいつも死でした。

 

はじめは脳内だけで渦巻いていたこの思考も、つらい環境で我慢を続けていった結果悪化の一途をたどります。

口から言葉として出てくるようになったんですよ。

はじめは独り言として。そしてついには上司に怒鳴られた時の反論としての絶叫として。

 

以上、体験談でした。

なんかもう、涙止まりませんね。

キーボードの横にタオル置きながらこれ打ってます。

心にダメージが入るってこういう感じです。

 

自分は年度途中に逃げることを選べずに3月まで耐え忍びました。

もっと早くに決断していれば今頃はもう少しマシな状態でいられたのかなぁなんて思います。

 

それこそ3月まで生きたまま我慢しきれたのは100%家族の存在があったから。

これ独身だったら途中で確実に命を絶ってましたね。確実に。

我慢、しないほうがいいですよ。

タイミングは心身の不調を制御できなくなった時です。

年度途中でも逃げていいと思いますよ。

 

休職か退職か。状況を冷静に分析して決めよう

逃げると決心したら、次に考えるのは休職なのか退職なのかという話です。

これはとても万人向けに一般化できるような話ではなく、完全に人それぞれです。

状況を分析するための材料を並べるとすれば、

  • 貯金額
  • 年齢
  • 得意分野

この辺りを判断材料にすれば良いのかなと思います。

あくまで自分が一連の退職騒ぎを経て思うことなんで的はずれかもしれませんが。

 

退職を選ぶ場合は貯金額を考える

教員には退職金が出ます。

算出方法は職場でもらえる待遇関係の冊子だったり都道府県HP辺りで調べられると思います。

 

一方で、教員には失業給付金がありません(退職金支給対象外の人を除く)。

退職金が失業給付金の代わりという捉えです。

 

民間の人であれば退職後はハローワークの失業給付金を受け取りながら数ヶ月の間に次の人生を探すことができますが、教員はそれがありません。

退職金と貯金によって、仕事をしない充電期間を食いつないでいけるか。

退職を選ぶ場合はそこを考慮してください。

 

年齢・得意分野によって次の仕事の見つけ方は変わる

今はそれなりに好景気ですので、若い人であれば次の仕事はどうとでも見つかります。

一方で年齢を重ねている人の場合、土地によっては職探しが難しくなることが考えられます。

得意分野があればそれを生かして仕事を見つけられるのですが、教員の仕事を通して身につく専門性やスキルって他で生かしにくいものが多いんですね。

 

職探しを有利に進めたいのであれば何か仕事以外で身につけた得意分野があるといいです。

特にプログラミングや英会話はものすごい成長産業なので、良い待遇の仕事がゴロゴロ転がっています。

特にWEB系企業の労働スタイルは一度覗く価値ありですよ。

自分はこの半年WEB系企業の働き方を覗く機会が多くありました。

その働き方は22歳の自分に会えるものならば殴ってでもそっち方面へ進ませてあげたいと思えるほどのものでした。

 

教員の仕事を通して身につくスキルの中では、特別支援の知識や専門的な運動指導の知識に関して言えば民間企業で生かせるものがそれなりにあります。

ただ、非正規雇用が多めではあります。

 

年齢が高め、民間企業で活かせそうなスキルが思いつかないという方は、一旦休職を選び、年度をまたいで職場環境が変わるのを待つのが良策かもしれません。

自分はそれを選ぶ間もなく退職に踏み切りましたが。

 

年度途中でも逃げたほうが良い。メンタルクリニックで相談を

自分でコントロールできないような心身の変化が続いている場合、明日にでもメンタルクリニックを探して医師と相談してほしいです。

少なくとも休職、場合によっては退職を考えていきましょう。

 

この世界には多様な生き方があります。

教員を続けているとなぜかその視野が狭くなってしまう。

教員辞めても何だかんだ生きていけますよ。大丈夫です。

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