シリーズ第5弾です。
無事に腹腔鏡手術も終わり、退院して家に戻ってくることができました。
このページの話題は「退院後に気をつけたことや1年後までの体調など」です。
胆嚢摘出手術からの退院後数日間の痛み
腹腔鏡手術で切った腹筋の痛みは退院後もしばらく続きました。
手術後は重いものが持てない
手術後は重いものを持たないよう医師から指示されます。
重いものを持ってしまうと、つながりかけた腹筋がまた傷つき、回復が遅れてしまうのだそうです。
いや、指示が無くても持つ気にはなれませんよ。
腹筋に力を入れるなんて頼まれても怖くて絶対にできません。
痛みの恐怖で姿勢が前かがみになる
立った時に姿勢をよくすると、腹筋がつっぱって物凄く痛みます。
その痛みを気にして、退院後もしばらくは姿勢が自然と前かがみになりました。
とは言っても入院時の腰を90度に曲げるような状態ではなく、わずかに背中を丸める程度です。
この角度は日が経つにつれて普通の姿勢に直っていきました。
「今日はここまで姿勢を戻せた!」
と、自分の体が復活していく様子が手に取るようにわかって面白かったです。
腹筋が痛くて笑えない
笑うと腹筋に力が入ります。力が入ると痛みます。
つまり、笑えません。
お笑い番組やネタツイートに遭遇してしまうと地獄の苦しみが襲いかかってきます。
今考えると笑い話ですが、当時は必死でした。
手術直後の友人にネタ漫画をプレゼントするのはやめておきましょう。
自分は嫁にそれをやられました。いい思い出です。
胆嚢摘出手術後の外来通院は一度だけ
手術後、病院を訪ねたのはわずか1回でした。
腹腔鏡手術は本当に術後の治りが良いんですね。
退院して1週間後、外科外来へ行く
退院して一週間後、外科外来へ行きました。退院時から予定されていた通院です。
明らかに不完全な状態で退院していたので、その後自分が完治しているのかどうか、どこまで体を動かしていいのか、プールや温泉には入れるのか、色々聞きたいことがありました。
問診のみで終了。無事完治!
執刀医との久々の再会。上で書いた質問を片っ端からしてみました。
「重いもの持っていいですか?」「いいよ!」
「プール温泉入っていいですか?」「いいよ!」
「仕事していいですか?」「いいよ!」
「完治ってことですか?」「はいそうです」
「抜糸とかはないんですか?」「自然に溶ける糸だからないですよ」
というわけで、問診のみで終了。
退院1週間で無事完治です。
腹腔鏡手術で本当に良かった。
これが開腹手術だったらこうはならなかったのではないでしょうか。
拍子抜けするぐらいに簡単な問診を受けて、世話になった病院へ別れを告げました。
【参考】胆嚢摘出と下痢の関係
胆嚢を摘出すると下痢が酷くなるという噂について。
自分の場合はそこまで酷い下痢はありませんでした。
検索すると出てくる胆嚢摘出後の下痢の悩み
胆嚢炎で入院した方は、まず間違いなく片っ端からネットを検索したことと思います。
入院中はヒマですし、あの痛みはもうこりごりですし、手術は不安。
自分も検索結果を隅々まで見て回りました。
実際この記事もそういった方の助けになればと思い書いているものです。
さて、検索するとまず出てくるのが【下痢】です。
胆嚢を体から取り去ってしまうと、その後長い間下痢に悩まされる
なんていう情報があふれています。
自分もそれを見ていたので、「やっぱり下痢と友達になるのかなぁ…」と不安を抱えながら退院しました。
下痢の原因は胆汁の垂れ流し?
下痢の原因は手術前と後で胆汁の流れ方が変わるためと言われています。
胆嚢とは肝臓で作られた胆汁を溜めておき、食後などの必要な時にまとめて噴出するための器官。
その胆嚢が無くなってしまったことで胆汁は常に垂れ流しとなり、主に脂質の消化に支障が出るという話です。
下痢について外科医の先生に聞いてみた
執刀医の先生に聞いてみたところ、こんな返答でした。
結論から言うと、酷い下痢にはまずなりません。あっても短期間で治ります。
タビさんのような胆嚢が腫れていた人の場合、その胆嚢は既に機能を失っています。
機能していない胆嚢を抱えて生活していても、そうそう下痢にはなりませんでしたよね。
働いていない胆嚢を取るわけですから、体内の機能に大きな変化はないんですよ。
すごく納得できる説明でした。
自分の場合、胆石が胆嚢の入り口に詰まっていて、胆嚢への胆汁の出入りが既に無い状態でした。
なので、摘出する前から既に胆汁は垂れ流し同然だったわけです。
胆嚢摘出後の下痢は大食いしなければ避けられる
さて、そんな自分はどんな時に下痢になっていたのかを思い出しました。
胆嚢炎発症半年前ぐらいまで記憶を遡ってみると、下痢をしたのは決まって前の日に暴飲暴食をした翌日だった気がします。
なるほど、胆嚢の無い状態では、必要以上の食事飲酒をしてしまうと消化しきれなくて下痢になるのかもしれません。
実際、退院後に普通の食生活を続けていたところ、下痢になることはほとんどありませんでした。
胆嚢摘出手術から2週間後の痛みと下痢
完治を告げられた後の生活について。
手術による腹筋の痛みは無くなった
外来で完治を告げられた頃には、腹筋の痛みは完全に無くなっていました。
姿勢もまっすぐになり、重いものを持っても大丈夫。嫁からプレゼントされた「天才!サラリーマンしりもと」も安心して読むことができます。アホな漫画です。
下痢もほとんど無し
自分の場合、下痢はほとんどありませんでした。
一回だけ下痢っぽい感じがあったのですが、その時だけでした。
やはり暴飲暴食さえ控えれば大丈夫なんじゃないかと思います。
退院半年後の体重・下痢・傷跡
胆嚢炎かぁ、そんなこともあったなぁ…というレベルまで時間が経った頃の様子です。
体重を維持し続けている
入院、胆嚢ドレナージ、無脂肪食、手術…
この一件で自分は体重を15キロ落としました。
その体重は今も維持しています。
維持できている理由はもちろん食生活の変化。
胆嚢炎発症前と比べると、食べる量が減りました。
食べようと思えば食べることはできるのです。
が、下痢になるんじゃないかという懸念と入院生活で叩き込まれた小食志向が習慣になっていたことから、ご飯のおかわりなどを自然とやめるようになりました。
胆嚢はもうありませんが、胆管に胆石ができる病気もあるので油断は禁物。
あんな痛みはもう勘弁なので、当分は大食いをやめようと思います。
下痢になるケースがわかってきた
下痢が何回かありました。
決まって飲み会の次の日の朝です。
自分の場合は完全に飲み会が引き金ですね。
皆さんはどうですか?他に胆嚢を摘出した方の意見を聞いてみたいです。
どんな時に下痢になりますか?
腹腔鏡手術後の傷はちょっと残る
これは仕方ない。
大きめのホクロのような傷跡が、脇腹とみぞおちに合計4個残りました。
また、メンタルな後遺症がヘソに残りました。
うちの赤ちゃんはよく自分のヘソを触ろうとしてくるのですが、赤ちゃんの指がまさにヘソに触れそうになると、全身がゾワっとなるんです。
たぶん痛くはないと思うんですが、どうしてもヘソだけは自分でも触りなくない…。
なんともアホなトラウマができてしまいました。
退院一年後。下痢が起きるタイミングがわかった
2018.4.15追記。
退院しておよそ一年が経ちました。
今の時点での体調の経過や気づきを紹介します。
下痢になるのは油を摂りすぎたとき
油をあまりにも食べすぎると下痢になります。
山岡家というラーメン屋を知っていますか?
北海道民の一部が愛するこってり系のチェーン店です。
自分はここで「アブラ多め」の注文を出すのが好きなんですよ。
スープの表面が油で埋まるような潔い油の量です。
で、昼にこれを食べるとその日の夕方から夜にかけて大体下痢になることがわかりました。
下痢とは言っても何日も続くようなひどいものではなく、一発出して終わるような感じです。
他のラーメン屋へ行っても油多め系のメニューを食べるとやはりその後に下痢が出やすいです。
飲み会の後に下痢になりやすいのも、きっと知らないうちに油系の食べ物をたくさん食べているからなんじゃないかと思っています。
体重は退院時のまま
相変わらず体重は退院時のものを維持しています。
何でだろう?
食事は普通に満足するまで食べています。
筆者は嫁が軽く引くぐらいには大食いで、ここ数ヶ月はその大食いを特にセーブしているつもりもありません。
なのに体重は維持されています。
これはなんとも言えませんね。
胆嚢摘出とは違うところに理由があるんだと思います。
この場ではちょっと仮説すら立てられません。
手術の傷は残っている
傷は変わらず残っています。
これは仕方ないですね。
傷が気になる人は、傷が無くなるとは思わずに、傷を隠すような服や水着で工夫する生き方を考えるといいです。
【まとめ】胆嚢摘出手術後の痛みは数日で終わる。下痢は油を摂りすぎた時になる
- 術後2週間で完治が告げられた
- 極端な油のとりすぎは下痢につながる
- 術後の傷はそのまま残り続ける
思えば胆嚢を摘出する前から飲み会の翌日は決まって朝から下痢でした。
そのころから既に自分の胆嚢はバカになっていたのだと思います。
食生活は大切ですね。
栄養をしっかりと摂って、健康的な体型を維持することがどんなに重要か、胆嚢炎を通して学びました。