寝ている3歳児が突然大泣きしたので、何なんだろうと調べてみました。一番これだなと思ったのは夜驚症。育児中の身としても小学校教員としても貴重な知識が増えました。
3歳児が深夜に大泣きした
まずは体験談から。
- 年齢:3歳3ヶ月
- 状況:一人っ子、女の子
- 時期:年末〜年始
最初の大泣き
1回目の大泣きとなったのは12月30日の深夜。夜10時半ごろに寝入って数時間後、深夜2時頃に突然大泣きしたんです。「ウワーン」ではなく「ウギャーーーーー!」「ギエエエエ!」何かに取り憑かれたような泣き方でした。
声をかけても止まらず。目線も全く合わせられず。体に触れると大暴れして対抗しようとする。なぜかオムツまで脱いでしまう。
そんな感じの大騒ぎが10分ぐらい続きました。こりゃクールダウンが必要なのかもなと自分と嫁が別室へあえて隠れてから数分後、寝室から「ママァ」「パパァ」という声が。お!と思い寝室に駆けつけると、そこにはかろうじて意思疎通が取れるようになった3歳児がいました。
そこからは普通にあやして寝かしつけ。そう時間もかからずにスヤスヤと眠っていきました。
大泣きは次の日も続いた
次の日、やはり寝てから数時間後に3歳児が大泣きしました。この日は大晦日。実家でパーティーをして11時ごろに寝かせ、深夜2時ごろの大泣きです。
この時も泣き方は同じ。寝た状態から手足で触れるものを全て跳ね飛ばすように暴れ、狂ったように叫ぶ泣き方をしました。
このとき自分ははじめ添い寝して落ち着かせようとしたのですが、蹴られるのが嫌ですぐに離れて様子を見守ることにしました。
すると数分して暴れと泣きが収まり、その後はまた眠りに入りました。
そこから数時間後、朝方にもう一度突然叫びましたが、そのときは一度叫んだだけでまたすぐに入眠。びっくりしました…
夜驚症という言葉を知る
あれは何だったんだ…と後日色々と調べてみたところ、「夜驚症」という言葉にたどり着きました。
夜驚症とは
夜驚症は、概ね数分から十数分間症状が続く。夢とは異なり目覚めた時に本人はそのことを覚えていないのが普通である。小学校入学前から小学校低学年の児童に見られる症状であり、高学年以上では稀である。睡眠中枢が未成熟なために起こる症状であると考えられている。
発達に伴って、自然に良くなっていくものであり、多くの場合、特別な治療は不要である。夜驚は、深い眠りでこわい夢を見て、部分的覚醒状態 (半分だけ目が覚めた状態 )になるために起こる。夜驚は育て方というより、生まれつきの脳の素質によって起こり、育児に影響はされない。夜驚が始まるとき、3人に1人はきっかけがあって出てくる。普通夜驚が起こりやすいのは、3~6歳である。8歳以上になると、脳の仕組みから夜驚は出にくくなる。日中の接し方は、変える必要はない。今までどおりでかまわないという意見のほか、神経症の症状として発現しているという考えもある。
引用元:Wikipedia 夜驚症
Google検索すると解説ページが色々と出てきます。Wikipediaによると、
- 数分〜十数分間の症状
- 目覚めたとき本人は覚えていない
- 小学校入学前から低学年によくある
という特徴があるようで。今回の一件と完全に一致します。
夜驚症の原因
ノンレム睡眠から中途半端に覚醒してしまうことが夜驚症の原因とのことです。
それが起きる要因は、
- 睡眠–覚醒の機能が未熟
- 遺伝
- 心身のストレス
- 睡眠リズムの乱れ
- 恐怖体験
- 薬の影響
- 発熱
引用元:こころみ医学
などがあると病院の公式サイトで解説されています。
夜驚症発生時の対応
声かけは効果がありません。動きを押さえ込んでも逆効果です。
有効だったのは、手足に何も触れさせないこと。そしてパニックが収まるまで見守ること。
そう長い時間もかからずに、寝入るもしくは我に帰ります。寝てくれればそれで良いですし、意識がはっきりして意思疎通が図れるようになったのであれば、通常の寝かしつけをすれば良いと思います。
我が家の場合は何だったんだろう
今回の件について、考えられる要因を整理してみました。
まず睡眠。年末で保育園に行かせておらず、インフルエンザ明けもあって睡眠サイクルが乱れていました。朝遅く起きたり、昼寝をしたりしなかったり、車の中で昼寝をして起きたり寝たりしたり、夜は興奮して遅くまで起きていたり…
もう一つは恐怖体験。1回目の夜驚の前日、夫婦で喧嘩をしました。それを長女は一部始終見ていました。取り乱す姿というのは親が子に最も見せてはいけないもの。取り返しのつかない失敗です。2度と起きないよう反省するほかありません…
幼児の深夜大泣き(夜驚症)を避ける方法
原因と言われている事柄に一つ一つ対応していくことでしょうね。今回の体験と調べた結果から考えるに、
- 睡眠サイクルを整える
- 恐怖を感じる体験を避けさせる
- 極度の疲労をさせない
- 刺激過多を避ける
この辺、気になるところから改善していくと良いのではないかと思います。
教員から見た夜驚症
低学年を担任するとき、子供の心身のストレスや恐怖体験について慎重に見ていかなければならないなと改めて思いました。
極度の緊張に襲われていないか、我慢を強いられてはいないか。
それこそ子供を怒鳴り散らすなんてもってのほかです。
子供に負担がかかりやすい行事の前など、保護者と何らかの連携をとった方がいいかもしれませんね。睡眠に支障は出ていないかなど、異変があったら知らせてもらうなどできるかもしれません。
子育てをしていると、小学校教員としても同時に考えさせられることが山ほど体験できます。
子供が突然起きて取り乱す「夜驚症」がある
危険物をよけて見守ることが対応として正解
日常生活にある原因と思われるものを対処していく
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