小学校教員のパワハラ管理職対策。着任後にやっておくこと

新採用教員や異動した教員が新しい学校へ初出勤した時、必ずやってほしいことがあります。

その学校の管理職の人間性を観察すること。

変な話をしているようですが、結構な死活問題だったりするんですよ。

 

自分は過去に管理職との人間関係が原因で教員を退職したことが2度あります。一回は臨時採用教員として、そしてもう一回は正採用教員としての立場を捨てて逃げました。

そんな人間ですから、わりと切実に語れると思います。いわゆる「しくじり先生」として、同じ思いをする被害者が増えないよう大マジメに語ります。

小学校におけるパワハラ管理職の見分け方

悪質な管理職の見分け方

パワハラ体質な管理職ですが、実は結構簡単に見分けられます。

怒鳴りつける、突然キレる

不機嫌な態度で人を動かそうとする

「想い」「子どものため」を連呼する

こういった行動をとる管理職はほぼアウト。

誰だって最初はいい顔をしています。それに騙されず、本質を見抜いてください。

怒鳴りつける、突然キレる

職員に対して怒鳴る。会議の最中に突然キレる。

そんな管理職は一発ブラック認定です。教員に限った話ではなく、どの業界においても人の上に立つ身として怒鳴るキレるはダメでしょう。

加えて、校長も教頭も教員ですから、過去には担任として子どもたちを指導していたはずですよね。

「あなた達は子どもたちにもそうやって怒鳴ったりキレたりしていたのか?」

「教え子達は担任のあなたがいつキレるかどうかばかり考えて震えていたのではないのか?」

教員は集団を統率するのが仕事の一つ。怒鳴るキレるという管理職の態度は「自分は能力の低い教員だ」と宣言しているようなものです。

尊敬できるわけありませんね。論外オブ論外。

 

不機嫌な態度で人を動かそうとする

怒鳴るキレるとの合わせ技です。

一旦キレキャラを露呈した管理職は、その後は決まって不機嫌な態度によって人を動かそうとします。

  • 舌打ちをする
  • 嫌味な発言を威圧的な声でしてみる
  • 職員から声をかけられてもしかめっ面で無視

 

そういったあからさまな態度で周囲を威圧し、自分の思い通りに組織を統率しようとします。

でもその態度、我々が子供の頃に大嫌いだったタイプの教員そのものじゃないですか。

学級に徹底的な恐怖政治を持ち込むタイプの教員、いましたよね。

担任の顔色をうかがってみんな下を向いて生活する一年間。あれですよ。そのまんまです。

 

不機嫌な自分を演出して職員を威圧する管理職というのは、担任時代もそういう学級経営をしていたのでしょう。

尊敬どころか軽蔑の対象です。

 

「想い」「子どものため」を連呼する

年度初めの会議では管理職が学校経営方針を打ち出します。

その中に「想い」だとか「子どものため」だとかをガッツリ文字にして含ませるような管理職は危険です。

 

管理職って本来は教員の頑張りすぎを抑制するべきポジションなんですよ。教員は放っておいても想いももつし子どものためにも走る人種ですから。

職員の仕事の量を調整する。のめり込みすぎて周りが見えなくなっている教員にストップをかける。それがマネジメントであり、管理職の仕事です。

その管理職が想いだとか子どものためだとか言ってしまうと、学校の業務に歯止めが効かなくなります。

その結果、不思議なことに職員は本来持っていたはずの想いを失っていくんです。

想いってのは内発的に湧き出てくるものであって、トップダウンで押し付けられるものではありませんから。

 

要は、人の動かし方を尊敬できるかどうか

管理職がアウトな人物かどうかの見極めについて一言でまとめるならば、

「人の動かし方を尊敬できるかどうか」

これに尽きます。

自分が子供で管理職が担任だったとして、その管理職が自分たち一般職員に対してとっている態度は教員の先輩として尊敬できるものかどうか。

そういう視点で考えると良いです。

 

パワハラ管理職への対策としての小学校教員流防御術

悪質な管理職と判断した場合の自衛方法

徹底抗戦する

その管理職に好かれる必要はありません。むしろ好かれたら恥です。

相手はロクな人間じゃありませんから恐怖を感じる必要もなし。

徹底抗戦の姿勢で一つ一つ反論を主張するのがメンタルヘルス的にも自分の教育を守る意味でも得策です。

下の記事でも徹底抗戦の内容についていくらか触れました。

小学校教員が精神疾患を起こす原因と回避方法
同僚がどうも精神的に追い詰められているように見える。 少しでも助けになりたいので、教員の精神がやられる仕組みや原因を考え理解したい。 というか、自分自身小学校教員の仕事が最近つらいよ。 このような状況の方に対し...

 

逃げる

臨時採用教員の場合は、被害が大きくなる前に逃げちゃうのも手です。自分が明らかにいじめのターゲットになってしまっている場合は検討してください。

正採用教員であっても、本当にヤバかったら退職したほうが良いかもしれません。自分は本当にヤバかったんで嫁にも進められて退職しました。

退職しなかったら今頃たぶん死んでた。

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NHK教育の手話ニュースで自殺ネタを扱っていたので思うことを何ツイートかに分けてちょっとだけ自分語り。#自殺について思うこと — タビ@逃げログ (@Tabisen_writer) 2018年9月2日 自分は前職、小学校教員...

 

組合にコンタクトをとる

ここしばらくマスコミから叩かれまくってた教職員組合ですが、あれは必要な存在です。

管理職の中には真性のキチガイみたいなのが稀に存在していて、そういう人間に運悪くあたってしまった場合に集団として徹底抗戦する勢力となるのが組合です。

加入するしないとは別に、組合に関する知識についてはもっておいて損はないと思いますよ。

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パワハラに負けず小学校教員の仕事を好きでいてほしい

もしも3年前の自分にもう少し上司を見る目があったなら。

変にわかり合おうとせず、最初から徹底抗戦する姿勢がもてていたのなら。

今頃自分はまだ教員を続けていたのかもしれません。

 

小学校って管理職1人転入転出するだけで本当に雰囲気が変わるんですよ。管理職の人間性は早い段階で見極めてください。

「こいつは自分の人生に明らかに悪い影響を及ぼす存在だ」

そう判断した場合は、組織の和だとか社会人のマナーだとか想いだとか、そんなものは全く考えずに自分の教育観とメンタルを自衛してください。

これ読んでる皆さんには、ずっと教員の仕事を好きでいてほしいです。

俺みたいになるな。

小学校教員におすすめしたい本・教育書まとめ
小学校教員時代、自分が強く影響を受けた本、子供たちに確かな変化のあった本などを選んで紹介しています。最新の流行は追っていません。普遍的に通用するもの重視。

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